2009年11月01日

さざ波

博多・天神落語祭りに行ってきました。
総勢35名の落語家による夢の共演。
さざ波
私の見た演目は「三遊亭王楽 真打披露公演(サラブレッドの会)」で、惜しくも29日に肺がんで亡くなられた三遊亭円楽さんの最後の弟子、王楽さんの真打昇進披露の会をサラブレッド、いわゆる2代目ばかりで演じるというものでした。
1ステージおよそ5人の落語家さんで構成される2時間。
木久蔵ラーメンで有名な林家木久蔵さんの息子、二代目林家木久蔵さん。こぶ平の名前で有名だった林家正蔵さん。永谷園のお茶漬けのCMに出ている柳家花緑さん。人間国宝を父に持つ桂米團治さん。そして円楽さんが見初めた三遊亭王楽さん。
もう誰が誰だかわからないと思います。
さざ波
↑博多・天神落語まつりの発起人で総責任者の楽太郎さん
さざ波
↑正蔵さん
さざ波
↑王楽さんの父、好楽さん
さざ波
↑王楽さん


休憩を挟んで行われた口上(こうじょう)。


[歌舞伎・浄瑠璃などの興行で、役者または興行主が出演者の紹介や挨拶などを舞台上から述べること。現在は、初舞台・襲名披露・追善興行などの際、よく行われる。]というもの。


これに感動しました。
この会の出演者が全員並び、さらに三遊亭楽太郎さん、王楽の父である三遊亭好楽さんも参加で、「どうぞ王楽をご贔屓ください」ということを各々話していきます。
王楽さんは、その間15分ほど頭を下げたままです。
堅苦しいものと思いきや、笑いの絶えない紹介が続いていく中、博多・天神落語祭りの総責任者である楽太郎さんが話出すと空気が変わりました。
「喪に服さなければならない時分こんなにめでたい事をしていいのか」とポツリ。
悲しみを噛みしめるようにゆっくりと静かに話していました。でも(円楽さんが)亡くなる前に無事襲名が済んでよかった、と。
否定ではなく、懸命に明るく振る舞う周りの演者の本心を代弁するかのようでした。


その後「ここで手締めを致しましょう」と。
物事が無事に終わったことを祝ったり、けじめをつけるという意味で行われる手締め。
今日行われたのは「一つ目のぼり」と言われる手法。はじめは人差し指のみ。その後中指、薬指、小指、親指と指を足しながら、「ちゃちゃちゃん、ちゃちゃちゃん、ちゃちゃちゃん、ちゃん」のリズムで5回手を打っていきます。だんだん大きくなる音を楽しみます。


福銀大ホールに集まった700人での手締め。ただでさえ迫力があるのに、この一つ目のぼり、別名「さざ波」を使うことで会場の一体感は最高潮に。
落語で大爆笑に包まれどっと沸くことを客と噺家の「息が合う」と言いますが、ある意味息が合った瞬間でした。700人でしかできない経験。またとない経験かも、と思いキュウーっとなりました。
さざ波、なんて優しげな響きからは想像もできない大きな大きな体験をさせていただきました。



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Posted by マリコポーロ at 23:08│Comments(0)日々のこと
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